今日はこの一杯
プロセッコDOCから始める時間。
PROSECCO
DOC

プロセッコ DOC とは、年間生産量
6億本(2022年現在)を超えるイタリアが誇る世界有数のスパークリングワイン(スプマンテ)です。
イタリアの北東、ヴェネト州とフリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州が生産地。プロセッコDOC保護協会はヴェネト州・トレヴィーゾにあります。
プロセッコワインはすでに古代ローマ時代には存在していた、という記述が残っているほど非常に古くからあるワインです。「プロセッコ」という名前も、もともとはぶどう品種の名前でしたが、今ではワインそのものの名前として使われています。
イタリアではアペリティーボ(ディナーの前に軽いお酒とおつまみで過ごすこと。)の時間に良く飲まれるプロセッコ
DOC。
どうぞ歴史あるこの飲み物を思う存分お楽しみ頂けますように。

プロセッコDOC、特筆すべきその起源とスタイル
You can tell the real PROSECCO 本物のプロセッコとは
ここからプロセッコDOCの物語は始まります。
プロセッコを造り出すブドウの木は、ドロミーティとアドリア海に挟まれたイタリア北東部のヴェネト州とフリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州にしかありません。
気候、土壌、そしてワイン造りの伝統が相互に作用することによって、プロセッコDOCという特別なワインが生まれます。
斜面の日当たりが良く、さらにアルプス山脈からの夜の冷たい空気とアドリア海からの昼間の温かい空気による昼夜の寒暖差が、ワインに最適な質の高いぶどうを造り出しました。

The story プロセッコの歴史
2千年の泡、プロセッコという物語。
13世紀半ば以降、「Prosech」または「Prosecum」という地名、そしてより近代に使用される「Proseco」という地名は、南東はトリエステ司教区にそして北はドゥイノの領土に接している小さな町を指していました。
今でもプロセッコは、イタリア半島の最北東部に位置するトリエステの小さな町です。
この土地でのワイン生産に関して、最初の記述は時代をさかのぼり、4つのブドウ畑を借りるために証書に記載されていることから確認することができます。
プロセッコ村から海に向かう日当たりの良い斜面に、ボラの冷たい風から守られたブドウ畑があったことは確かで、そこには古代には海に覆われていた泥灰岩の地形があり、特殊なブドウの生産に適していました。
*ボラとは:イタリアの北東部で冬に吹く風。


16世紀初頭、プロセッコ地区で生産されるワインは、ある重要な文献研究において確認されました:詩人であり、偉大な文化人でもあったピエトロ・ボノモ(トリエステ1458-1546)は、3人のオーストリア君主の秘書兼顧間として、ブリニウス(AD23-79)の「博物誌」を研究し、特にオクタヴィアヌス帝の妻、リヴィア女帝(BC58-AD29)の物語に興味を持ちました。ローマ人が愛しプロセッコ地方で生産されていた伝説のワインPucinoのおかげで、リヴィア女帝は健康なまま老齢まで達した、と注釈したのです。
この話の有名な逸話は医師ガレン(AD129-216)によってリヴィア女帝の死後に報告され、Pucinoワインの健康維持効果をその後数世紀に渡って広めることに貢献しました。
東方由来のブドウから作られた用途が豊富で美味しいアルコール飲料と地域住民との真の共生が始まったのは18世紀初頭です。
19世紀になるとフランチェスコ・マリア・マルヴォルティがプロセッコの生産に使われるブドウについて言及し、それ以降、このブドウに言及する文献は増加します。プロセッコの近代史の始まりです。(「プロセッコ」という言葉がこの険しい丘で生産される白ワインを意味することは、もはや疑う余地はありません)。
この丘でこのブドウが特によく生育し、次第に他のブドウの栽培に取って代わられ、20世紀半ばにはついにこの地域の唯一無二の主役となりました。
16世紀初頭、プロセッコ地区で生産されるワインは、ある重要な文献研究において確認されました:詩人であり、偉大な文化人でもあったピエトロ・ボノモ(トリエステ1458-1546)は、3人のオーストリア君主の秘書兼顧間として、ブリニウス(AD23-79)の「博物誌」を研究し、特にオクタヴィアヌス帝の妻、リヴィア女帝(BC58-AD29)の物語に興味を持ちました。ローマ人が愛しプロセッコ地方で生産されていた伝説のワインPucinoのおかげで、リヴィア女帝は健康なまま老齢まで達した、と注釈したのです。
この話の有名な逸話は医師ガレン(AD129-216)によってリヴィア女帝の死後に報告され、Pucinoワインの健康維持効果をその後数世紀に渡って広めることに貢献しました。
東方由来のブドウから作られた用途が豊富で美味しいアルコール飲料と地域住民との真の共生が始まったのは18世紀初頭です。
19世紀になるとフランチェスコ・マリア・マルヴォルティがプロセッコの生産に使われるブドウについて言及し、それ以降、このブドウに言及する文献は増加します。プロセッコの近代史の始まりです。(「プロセッコ」という言葉がこの険しい丘で生産される白ワインを意味することは、もはや疑う余地はありません)。
この丘でこのブドウが特によく生育し、次第に他のブドウの栽培に取って代わられ、20世紀半ばにはついにこの地域の唯一無二の主役となりました。


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1923年コネリアーノにブドウ栽培の研究施設を設立。
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1962年 6月7日11人の生産者が、コネリアーノとヴァルドッビアーデネのプロセッコ保護のための協会を設立。
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1966年コネリアーノとヴァルドッビアーデネを横断するプロセッコ街道が開通。
イタリア初のワイン街道です。
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1969年4月2日コネリアーノとヴァルドッビアーデネのプロセッコを生産する市町村のためにDOC(統制原産地呼称)が制定。
*この時の「プロセッコ」はブドウの品種を意味していました。 -
1973年12月10日アソロとモンテッロがDOC認定を受ける。
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2003年プロセッコDOCの15の市町村の地域がイタリアのスパークリングワイン優良地区として認定される。
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2004年ピエベ・ディ・ソリーゴに研究センターを設立。
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2009年7月17日プロセッコの2つの中心地である平野部と丘陵部に対して、制度上最大の統合が行われる。
すなわち、イタリア政府は、2つの新しい原産地呼称を認める。プロセッコ・ディ・コネリアーノ・ヴァルドッビアーデネがDOCG(統制保証原産地呼称)ワインに昇格し、イタリアで44番目のDOCGとなる一方で、トリエステからヴィチェンツァまでの9県で、それまでIGT(地域特性表示)ワインとされていたものが、DOC(統制原産地呼称)ワインとされた。
Types of PROSECCO プロセッコは3つのタイプ。
1つの魂、1つの土地、そして多くの含みを持つ3種類のプロセッコDOCの誕生。
フローラルでフルーティな香りと、軽やかで生き生きとした味わいのプロセッコDOCは、シンプルで洗練された飲み物の象徴であり、まさにメイド・イン・イタリーのライフスタイルに結びついています。
プロセッコDOCに使用されるブドウは主にグレラ種です。ローマ時代からイタリア北東部で栽培されてきた代表的な白ブドウ品種で、枝は暗褐色、麦わら色のブドウを大量に収穫することができます。

3つのタイプ、3つの異なる泡、1つの起源。
最も有名で広く普及しているタイプで、泡が細かく持続性があります。その糖度により、ブリュット、エクストラ・ドライ、ドライ、デミ・セックに分類されます。 2.フリッツァンテ
軽くて持続性のない泡が特徴。
3.トランクィッロ
泡がない。 の3種類のタイプがありますが、日本に出荷されているものの大半はスプマンテです。
PROSECCO DOC ROSÉ SPUMANTE プロセッコDOCロゼ
プロセッコDOCロゼは、すでに世界的に有名なワイン(プロセッコ)をさらに進化させたものです。
スプマンテタイプのみで、ブリュットナチュレからエクストラドライまで、最も辛口のタイプが生産されています。

Winemaking ワイン造り。
泡はどのようにしてできるのでしょう?
自然発酵を避ける緻密なプロセス
ブドウを丸ごと保存する繊細な工程
これらを経てできるのです。
次に生産工程です。
自然発酵を避ける緻密なプロセス
ブドウを丸ごと保存する繊細な工程
これらを経てできるのです。
次に生産工程です。


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最高のブドウが収穫されたら、糖分をアルコールと炭酸ガスに変えて白ワインを作ります。
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酵母の活動(発酵)は、最もデリケートなアロマとフレーバーを保つために、最高温度18℃で約15〜20日間行われます。
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最初に瓶詰めされるのは発泡のないトランクィッロ。フリッツァンテとスプマンテは2回目の自然発酵が必要です。
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2回目の発酵は、マルティノッティ方式と呼ばれるイタリア方式で、オートクラーベと呼ばれる大きな圧力容器で行われます。このようにしてあの有名な泡が造られます。
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30日以上かかるスパークリングワインの製造工程の最後に、発酵を終わらせるために温度を下げます。ワインに均一でバランスのとれた風味を与える残糖分を残します。
フリツァンテでは主に藤やレモンの香りがし、スプマンテではリンゴやバラ、バナナの香りを感じることができます。
What about the Prosecco DOC Rosé bubbles? プロセッコDOCロゼの泡はどのようにしてできるのでしょう?
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実際、赤ワインの醸造が終わらせ、ピノ・ネロ ワインをグレラと10~15%の割合で配合し、スパークリング用の淡いピンク色のワインを完成させます。 その後、特徴的な泡を得るためのプロセスはプロセッコDOCと同じですが、プロセッコDOCのロゼに安定感と丸みを与えるため、発泡期間は60日以下にはしないという違いがあります。
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この時点では、トランクィッロ、スパークリング、スプマンテやスプマンテ・ロゼなど、まだプロセッコと呼ぶことはできません。この名前(プロセッコという名)を冠するには、生産規定で定められた原産地と官能品質に関する規定をクリアする必要があるのです。これらがクリアされれば、ラベルの表示だけでなくボトルの栓に政府の品質ラベルが貼られて本物であることが証明されるため、一目でプロセッコDOCであることがわかります。




Prosecco DOC loves its land.
この土地を愛して。
世界のブドウ栽培の現場では、気候や生態系の変化、異なる地域との交易や病気や害虫が出現など、その歴史の中でその時その時の困難に直面してきました。
しかし科学的に様々な研究を行い、我々はこれらの課題を克服し何世紀にもわたってワインを造り続けてきました。
サステナビリティという考え方は、今日と明日の出会いの場でもあります。それは、エネルギー、経済、社会、エコロジーの側面を天秤にかけつつも、価値のある生産を長きにわたり維持しようとする想いから生まれるものです。
あらゆる農業体系は自然の生態系と重なっているため、一定の環境負荷はどうしても避けることができません。 したがって、最終的な製品(プロセッコDOC)の品質を維持しながらそしてできれば向上させながら、農業体系においての自然への影響をできるだけ減らすため、そしてどのように対処すればよいかを理解するため、その時々においてのリアルな対応・感覚を感じ取ることが必要です。

The Consortium and sustainability
プロセッコDOC保護協会とサステナビリティ


プロセッコDOC保護協会は、この新しい局面をチャンスに変えるべく、積極的な姿勢で臨むことを決意しました。 コンディフェーザ・トレヴィーゾ(Condifesa Treviso)の支援により、プロセッコDOC保護協会は毎年『ワインメーカーズハンドブック』を発行しています。 本書は、ブドウ畑における最もサステナブルな保護策の概要を生産者に伝えるための優れた書物です。
プロセッコDOC保護協会は、フェデルドック(Federdoc)、CSQA認証(CSQA certifications)、ヴァロリタリア(Valoritalia)、ガンベロ・ロッソ(Gambero Rosso)など多くの関係団体が集まる認証団体のエクアリタス(Equalitas)と以前から連携し、製品と産地の双方を保護する規格を通じてサステナブルワインを推進する取り組みを行っています。
さまざまな問題に取り組む中、プロセッコDOC保護協会は、サステナビリティという課題に改めて注目し、3つの農薬(Mancozeb, Folpet, Glyphosate)の使用禁止を含む生産規制の改正を導入しました。 この改正は、生産者のみならず専門家やその他から共感を得て、よりサステナブルな方向へプロセッコDOCがその道を歩み続けることを後押ししています。